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一生に一度の人生、やりたいことは何ですか?「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」

人は生まれた時から、年を重ねていきます。
何気ない日常においても、時間は流れていることはわかりますが、死へと近づいていることは考えもしない人もいるのではないでしょうか。または、今生きているのに死を考えることもないと。

死生学では自分の死(第一人称の死)、身内や身近な人、大切な人の死(第二人称の死)、ニュースなどの死(第三人称の死)と分類されています。
自分の死を語ることはこの世ではできませんが、死ぬ時については語ることができます。語るというより、残された人へ伝えておくことができるという意味です。

死について話すことはタブーというか、あまり話したくもない話題なのかもしれません。健康だから、実感がないということもあるでしょう。しかし、心身共に健康だからこそ考えておいてもいいのではないかと思います。

当たり前の感覚を感謝の感覚へと変容するきっかけに、一冊の本をご紹介します。

金子哲雄「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」

僕の死に方 エンディングダイアリー500日」著書の金子哲雄氏は、家電の値切りやスーパーでの賢い買い物術など、流通ジャーナリストとしてお得な情報を発信し、フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」などのご出演でもお馴染みです。

お茶の間に屈託のない笑いと、日常生活の楽しさや賢さを届けてくれた金子氏の死去に驚いた人も多く、私もその一人です。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

急死と報道にはありますが、余命を伝えられ受け入れて死を覚悟し、仕事への情熱に圧倒します。
まして、自分の葬儀やお墓等までを本人が手配していたのには、奥様をはじめ他のかたにご迷惑をおかけしたくない思い。奥様や周囲の方々は体調を気にかけ、仕事量を減らして欲しい気持ち等、サポートする側の思い。余命を告白され患者の思いを受け入れたご友人、医療者の思い。

急な激やせはダイエット成功と言っていた裏には、世間には病名を公表することなく
肺カルチノイドで闘病生活を送りながら仕事をされていました。41歳という若さで亡くなるまでの500日を綴られた本です。

様々な立場での思いを知り、自分に置きかえて考えてみようと思うことは、死から見つめた生き方、生き様につながります。

また、結婚を考えている人や、婚活中の人へ金子氏のメッセージが盛り込まれています。仕事について先輩にアドバイスを求め、出版社にいる後輩を紹介されたのが、妻の稚子さん。金子氏の印象はよくなかったようですが、一つの手紙が印象を変えたとのことです。

印象を覆すのがアクション。
見合や紹介で第一印象が悪かったとしても、次に会ってくれるという機会はチャンスなのではないかと思います。
これまで以上によく見せようとカッコつける時間にあてるより、普段から心がけている人を思いやりや労うこと等、習慣になっている一言、行動は取り繕うこともなく相手に響くものです。

気づくと私は、矢継ぎ早に質問をしていた。どれもが「〇〇は好き?」という質問。
私が期待していたのは「嫌い」という反応だった。
「好きなもの」というのは、人それぞれだから、それが一致するのは難しい。でも「嫌いなもの」が一緒でないと、長く共にいるのは難しい。「嫌い」が共通しているかどうかが、いちばん大切な「判断のものさし」ではないだろうか。

第2章「一致した「嫌い」妻が最初の視聴者」より

意外と思われるかもしれませんが「嫌い」も共通点の一つ、嫌いについて具体的な話ができます。自分の中にある「これだけは譲れない」ことから各人の価値観を知ることができ、他者の言葉から思い込んでいたり決めつけていた価値観にもふれることにもなります。
何となくは、場を盛り上げたり相手の嫌いに合わせていることにもなりかねませんので、心の動きに要注意です。

愛情はあって当たり前。その上に、お互いに対して、深く信頼し合える関係でした。
ある人から言われたことですが、欠けたところだらけのふたりが一緒になって、ようやく一人前の人間になっている、と。よく「ふたり揃ってようやく一人前なんです」と、お会いした方に説明していたこともありました。お互いにそのことがよくわかっているから、自分にないところを持つ相手に対して、心からの敬意を払い合える関係だと思います。

「あとがき」より

著書の冒頭「読んでくださる皆さまに」本を出版した経緯が綴られ、「あとがき」には妻、稚子さんが最愛の人をサポートし看取られるまで等、思いが詰まっています。
病院探し、医師との出会い、仕事と病気について、妻との関係、プロデュース葬等、
金子氏の人生をかけた渾身の一冊に、最後の最後まで流通ジャナーリストとして情報を発信された思いが溢れ、読み終えた後にグリコチョコレート「アーモンドピークス」を添えさせていただきました。

一生に一度の「死」だからこそ、重みがあります。

例えば、相手の気持ちが重いと感じた時、自分の真剣さに向き合うことになるのだと思います。好き嫌い以前に、真剣さに向き合いたくない自分の存在を突き付けられるのです。決意した時から動き出すものはあります。重いと感じるか、奥深さがあると感じるかは自分の感性。完成さを求め過ぎると相手の人柄をみているのではなく、自分のことしか見えていないといえるのではないでしょうか。

結婚を考えて付き合っている人と、恋愛をしたいと思っている人とでは、気持ちのバランスがアンバランス。
結婚を意識した結婚相談所で婚活を進めても、思うスタートラインは一緒に見えつついざ蓋を開けたら気持ちの温度差があることを少しでも意識していれば、歯車がかみ合わなくなる部分を避けることなく調整に入る姿勢へとシフトしていけます。

働き方について、子どもについて、両親の介護について等、話し難いことはありますが、それは避けてはいられないことは伝えましょう。
どちらかが一歩踏み込むことで、互いの本気度を感ぜざるをえない。そこから関係性において本格的なスタートだと言えます。

一生に一度の人生です。
これまでパターン化された思考に、金子氏の著書から感じたことを添えてみることをおすすめします。




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