自分力を磨いていこう。「女は胆力」

自分磨きにいそしむ人もいるのではないでしょうか。
「こんなしぐさをすればいい」など自分の魅力についてより、情報に振り回されているような気がしてなりません。

余談ですが、池井戸潤著「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」原作ドラマ「半沢直樹」でスカッとしていは人も多かったようです。言いたいこと、やりたいことを自分の変わりにやってくれているような気がしていたのではないでしょうか。
主人公の半沢直樹と友人が剣道で汗を流すシーンがありました。半沢の軸にもなっている剣道おいて大事な事柄を述べた「一眼二足三胆四力」という言葉があります。

  1. 眼 相手の思考動作を見破る眼力と洞察力
  2. 足 技に意識がいくが、技の根元は足である
  3. 胆 何事にも動じない胆力は度胸と決断力
  4. 力 技術の力

「こんなにも頑張っているのに」自分を磨けば磨くほどの思いが、空回りしている時があります。外側に意識が向いているので、すでに内側にあるものや備わっているものを活かすことを忘れてはいませんか?

自分の魅力を引き出すヒントに「女は胆力 (平凡社新書)」をご紹介します。

著者の園田天光光氏は、戦後初の女性衆議院議員。
戦時中や戦後の世の流れの中、自分を信じて突き進むだけでなく、流れに身を任せたり自ら突き動かしていく姿。政治や様々なかたとの交流や、園田直氏との結婚は妻子ある身だった時のことなど、赤裸々に綴られています。

個性的な名前は、ペンネームかと思いきやご本名。この世に生を受け、贈られた名前です。今でいうならキラキラネーム(失礼)の先駆けのようでもあり、だからこそ名前に込められている思いの重みを感じます。

胆に力を蓄えると、自分を信じ、自分んもことを愛せるようになると思います。人間にはまず、自分を愛さなければいけません。自分を愛せなくて、どうして人を愛すことができましょうか。とはいっても、自分を愛するということは、結構むずかしいですね。
でも、ひとつ、とても簡単な方法があることに気がついたんです。それは、自分の名前を好きになること。名前には、お父様、お母様の子供への深い想いと、海よりも深く、山よりも高い親の心が込められているのです。だから、どんな名前をつけられても、それを愛し、大切に、誇りに思ってくださいね。

第一章「胆力とは何か」より

自分にある確かなものを手にしていても「無いもの」を数え、埋めようとしているのかもしれません。しかし「あるもの」を最大限に活かせることに思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。これまでの視点や視野が、少しずつ広がるような気がします。

夫婦になるということは、昨日まで、赤の他人だった人と、一つ屋根の下に暮らし、運命共同体になることです。ですから、小さないざこざ、食い違いはあって当たり前。うまくいかなくて、当たり前です。
そんなふうに、わたくしたちも、人生のいろいろな波を乗り越えてきました。なんとか離婚せずに通せたのは、二人の人生の目指すところの理想が同じ、という絆があったからかもしれません。その絆は、戦後という時代の絆でもありました。

第五章「人づき合いにも胆の力」より

一番わかりやすく、自分で納得しやすいように、欠点を数えたり共通点を数えたりします。それは、あくまでも相手の表面的な部分しかみていないのかもしれません。

人生の指針とするものは、何でしょうか。

目指すところをポイントにおいていくことで、互いの関係性も変わってきます。気持ちを察して欲しい思いは、相手に委ねていることになりかねません。相手と時を重ねず、最初からハードルを高くしているのは誰でしょう。自分の思いと違えば勝手な解釈とされてしまい、合わない人だとレッテルを張ることのないように言葉で伝え語り合うことは大切なことです。

相手に嫌われるのではないか、変だと思われるのではないかと思っているうちは、自分らしさを発せず社交辞令だといえます。何かを投げかけ返ってくる相手の反応を受けとめようとすることより、自分の思うようにコントロールしたい気持ちになってはいないかなど、自答自問は心のセルフチェックです。

日本人は、むかしから言霊と申します。言葉にはやはり「魂」が入ってくるわけです。喋る人の心というものが、言葉にあらわれてくるものなのです。
ですから、不思議なもので、喋り方を聞いているだけで、そのかたというものが、なんとなく見えてくるんですね。理屈じゃないんです。やはり言葉というものは、無意識に喋っていても、おのずと、その人の心というものが、そこに出てくる。ですから、その方に対する批判とか、評価とかが、口のきき方ひとつで、左右されてしまうこともあるんです。

第八章「言葉に宿る胆の力」より

気心が知れている人とは、くだけた話はできます。しかし、異性となると雑談が苦手なのではなく身構えてしまうのは、見方を変えると実はあまり自分をさらけ出したくない表れともいえるのではないでしょうか。

喋りが上手くなくとも、思いが込められた言葉には相手に届く見えないモノがあります。失敗したくない嫌われたくないからの「気遣い」であれば、相手を緊張させてしまった余計な気を使わせてはいないか。温かい「心遣い」であれば、和やかな雰囲気が流れます。

その場を見抜く眼に、胆力あり。
男女共に自分にある力を磨いて輝かせることは、自分の強みになるはずです。胆力を養うことは、自分を磨くことに他なりません。人生の大先輩からのお言葉には、気づきのヒントが満載の一冊です。




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