婚活江戸デートで、これを見ずして結構と言うなかれ。（上野東照宮：前編）

婚活江戸デートで、これを見ずして結構と言うなかれ。（上野東照宮：前編）

婚活で、自己紹介でもプロフィール作成に記載する趣味。
ゴルフや音楽鑑賞など、趣味や共通点が合うことを探しだす一方で、ニッチさが注目されています。
歴史が好きだったり、漫画から興味を持ったりと入口は多数。
例えば、江戸時代が好き、徳川家康が好きな人にオススメの場所は上野にあります。

東照宮といえば、栃木県の日光や静岡県の久能山を思い浮かべますが、幕府を開いた江戸は「上野東照宮」です。

表参道の大石鳥居は、関東大震災時は傾きもしなかったといいます。

1633年（寛永10年）、老中の酒井忠世が建築奉納。
基礎工事がしっかりとしていたとはいえ、不思議でなりません。

表参道へは2つの道があり、一つは大石鳥居からすぐに左脇道にも石灯籠が並んでいます。

本格的な西洋料理の草分け「上野精養軒」で食事もいいですね。
テラス席からの眺めもいいし、夏は都心の夜景を上野の森から眺められる屋上のビアガーデンで江戸の風で涼しむ粋なデートも楽しめます。

では、参りましょう。

両脇には、諸大名より奉納された石灯籠がずらりと並んでいます。

水舎門をくぐると、落ち着いた雰囲気が漂います。

右手に五重塔が見えます。

水舎門を背にして脇の参道は、不忍池方面からの入口となる池之端参道です。

池之端参道にある石鳥居は、江戸城内にあった紅葉山東照宮にあったものを移築したといいます。

こちらにも石灯籠が並んでいます。

右の脇道に佇む店は、江戸時代から続く老舗「伊豆栄 梅川亭」で、ゆっくり和食を楽しむ大人時間もいいですね。
雰囲気を変えて、都心んの喧騒を忘れた食事デートにもおすすめです。

では、表参道に話を戻しましょう。
池之端参道と交わる表参道にある鉄門の開門時間は、午前9時～午後4時半です。

絵馬を覗いてみると、様々な言葉がみられます。
上野東照宮は、外国人観光客に人気の観光スポットです。

鉄門を入ると右手に「神楽殿」、その隣に「広島・長崎の火」のモニュメントがあります。

「広島・長崎の火」の由来
昭和20年（1945）8月6日・9日、広島・長崎に人類最初の原子爆弾が米軍によって投下され、一瞬にして十数万人の尊い生命が奪われました。そして今も多くの被爆者が苦しんでいます。広島の惨禍を生き抜いた福岡県星野村の山本達雄さんは、叔父の家の廃墟に燃えていた原爆の火を故郷に持ち帰り、はじめは形見の火、恨みの火として密かに灯し続けました。しかし、長い年月の中で、核兵器をなくし、平和を願う火として灯すようになりました。1963年8月6日、星野村はこの「広島の火」を「平和の火」として、村人の協力によって今日も灯し続けています。
核兵器の使用は、人類の生存とすべての文明を破壊します。
核兵器を廃絶することは、全人類の死活にかかわる緊急のものとなっています。
第二のヒロシマを
第二のナガサキを
地球上のいずれの地にも出現させてはなりません。
これは「ヒロシマ・ナガサキからのアピール」（1885年2月）の一節です。
昭和63年（1988）3,000万人のこのアピール署名と共に「広島の火」は長崎の原爆瓦からとった火と合わされて、ニューヨークの第3回国連軍縮特別総会に届けられました。
同年（1988）4月、「下町人間のつどい」の人々は、この火を首都東京上野東照宮境内に灯し続けることを提唱しました。上野東照宮嵯峨敞全（さがひろなり）宮司は、この提案に心から賛同され、モニュメントの設置と火の維持管理に協力することを約束されました。
広範な人々のよびかけによって、翌平成元年（1989）4月、“上野東照宮境内に「広島・長崎の火」を灯す会”が結成されました。それから1年余、数万人が参加した草の根運動と募金により、平成2年（1990）7月21日、モニュメントが完成しました。
被爆45周年を迎えた同年8月6日に星野村の「広島の火」が、8月9日に長崎の原爆瓦から採火した「長崎の火」が、このモニュメントに点火されました。
私たちは、この火を灯す運動が、国境を越えて今緊急にもとめられている核兵器廃絶、平和の世論を強める全世界の人々の運動の発展に貢献することを確信し、誓いの火を灯し続けます。

1990年8月上野東照宮に「広島・長崎の火」を灯す会

現在も火が灯されています。

水屋であった場所には、昭和30年頃に珍しいからと人目につくよう鈴が吊るされたそうです。

吊るすというより、展示ですね。

参拝前に、必ず手水によって身を清めましょう。

5年にも及ぶ大改修工事を終えました。

1651年に三代将軍・徳川家光公が大規模に造営替えをした社殿のように、2014年に輝きが甦った上野東照宮です。

金箔の唐門は豪華絢爛。

石川県金沢で生産された金箔が10万枚以上使われたそうです。金色殿と呼ばれていたことも頷けます。

唐門で満足してしまうことのは「日光を見ずして結構と言うなかれ」と同じこと。
では、拝観と参りましょう。