仮想とリアル世界の狭間にある恋愛模様「her/世界でひとつの彼女」
婚活という舞台を上手く利用し、巧みに操る輩がいるのは確かです。
好意があると見せかけて宝石などを購入させる恋愛商法から、投資用マンション販売と手口も巧みになっています。ご注意ください。
■AIとの恋愛はバーチャル!?
電子機器の見えない向こう側に人がいます。
リアルな状況から伝わる音声は、互いの心情が伝わりやいツールです。
SNSやインターネットからはじまる恋で、結婚したカップルもいます。良い悪いは関係なく、出会いの選択にすぎません。
映画「her/世界でひとつの彼女」は、一つの愛ある世界をみせてくれました。
幻を愛していたのか。
本当に愛していたのか。
何を愛していたのか。
愛とは何か。
展開は奇妙にみえたとしても、思い当たるような場面や、想像していたこと等。
男心を物語っている男性のラブストーリーの傑作品。
淡々とした日々が輝きだし、悶々とする感情。
夢心地な恋愛映画ではなく、本質的な男性感情からもちろん性描写(R12指定)はあります。年齢に関係なく、性に対する願望もあるでしょう。何時も願望は秘めているものです。
プラトニックラブなのか?といえば、肉体があればそうではない関係。
だからこそ、AI(人工知能)のサマンサは、肉体の変わりにあることを思いつきました。
しかし、願望は暴走した思考となって、感情は追いつかない。歪んでしまった愛の形や結末に、一抹の儚さと寂しさが込みあがります。
何かを「おしすすめる」にも、自分の想いを力ずくで押すようなことをしているのか、相手に推薦や提案する気持ちがあるのかで違ってきます。
性についても、単なる放出欲の行為なのか、愛を相手を抱きしめて融合するような開放感の行為なのか等。
男女の思考や感情の違い、自らのセックスについても、深く考察する機会になります。
自分の中にいる、もう一人の男性性を感じてみてください。
■予想がつかないリアルな恋愛
結婚相談所の閲覧方法は紙に印刷されたプロフィールでしたが、パソコンからアクセスできるように変化しました。
仲人の立ち位置は時代の流れとは関係なく、これまで以上にコミュニケーションを大切にした手作りの縁結びスタイルは健在です。
1980年代からパソコンが登場し会社から、一般家庭へと普及し、ゲーム&ウォッチやファミリーコンピューターなどゲーム機も進化を遂げます。
以前、熱海に行った時。
ゲーム機を持ちながらワイワイ楽しそうに男性たちが歩いていました。
何をしていたのかわからなかったのですが、ゲーム機の彼女と熱海旅行なのが判明。
恋愛ゲームは、まさに「her」の世界観が間近にあるように感じます。
恋愛シミュレーションゲームの元祖「TOKYOナンパストリート」を体験しました。
コマンド選択式で、ナンパをしていくゲームです。
会話を進めていくのにかなり労力がいりますが、それはリアルでも同じこと。
会話がつまらない、帰ろうかな等と嫌なことはハッキリ言われ、1985年にできたゲームとは驚きです。
さらに、進化し続ける世界はここまで来ました。
2014年09月01日、PS4対応のVRヘッドセットProject Morpheusの「サマーレッスン (Summer Lesson)」が発表され、キャラクターを近くに感じてコミュニケーションが取れるといい、妄想彼女・彼氏の疑似恋愛アプリで「her」の世界は映画の枠にとどまらず、人とのコンピュータとの距離がだいぶ近くなりつつあります。
ゲームにあるパターンは、映画や本・料理等の人が創りだすものとして、作り手の想いが添えられています。
リアルにもパターンがあるように見えますが、いつも同じパターンを繰り返しているなら、何となくな無意識さを手放して意識して選び取ってみると新たな展開が待っています。
見合も、恋愛も予想がつかないのはリアルな証拠。
人間の面倒くささや煩わしさは、互いを成長させ、許容していく共通のエッセンス。
新たなパターンを生み出して、独自の恋愛を創り出すことは可能です。
可能性を秘めている自分自身の世界へ、パターンの上書きをしていきましょう。
●Duke Dumont – I Got U (Official video) ft. Jax Jones
こんな世界も近いのかもしれませんね。