時間は無限?それとも有限?「アバウト・タイム」
2014年の秋は、素晴らしい恋愛映画が上映されています。
映画「最強のふたり」製作チームが手がけたロマンテックコメディ「バツイチは恋のはじまり」は、恋ではなく結婚の駆け引きについて描かれています。
ドタバタはラブコメにはかかせませんが、フランスらしいユーモアがあって落としどころはしっかりと決めています。結婚を悩んだ時、結婚への決め手は何かを気づかせてくれる作品です。
■愛おしい時間とは
今回ご紹介する映画「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」です。
女性のラブコメと思うチラシですが、男性が主人公にした英国映画です。
イギリスを旅しているような情緒ある風景や、ラブコメにありがちなドタバタ劇ではなく感情移入しやすいストーリーで特に婚活男性にはおすすめです。
婚活がルーティンになっていると感じているなら、落ち込んでいる気持ちに一石を投じてくれます。
自分に自信がなく恋人もいない主人公のティムは、一家の男性には誰にも言えない秘密があることを父から告げられます。歴史を変えるようなことはできないにしろ、過去から現在までの人生を行き来することができるタイムトラベル能力があるといいます。
彼は半信半疑でしたが、試してみようとタイムトラベルでパーティーの場面に戻ってハプニングを回避できたことから、能力があることを知りました。
この映画は、時間をジェットコースターのように行き来するSF映画ではありません。
気になるメアリーと結ばれる映画と思いきや、妹想いの兄の心境、娠や出産、家族や両親、父と息子の関係など点と点が一つの線になるような壮大な物語です。
観終わった後に温かな余韻を残してくれます。
■日々の過ごし方、感じかた
仕事でミスして落ち込んだり、ケンカをしたり、不安や苦しみにさいなまれたりします。後悔先に立たずといいますが、挽回できることならしたい。戻れるなら、あの頃に戻りたいと思うこともあるのではないでしょうか。
過去には戻れなくても今の時間軸から離れて、音楽や本、映画の世界に浸ったり、歴史散策で古に触れる旅をしたり、違う時間へ移動することをしています。しかし、日々になると見過ごしてしまうことも多いようです。
ティムは、一歩進んだタイムトラベルの使い方を父から教わったことで、しだいに使わなくなりました。
結婚は日常生活の営みです。
感情も、環境も、肉体も、変化し続けていきます。
映画を創造の産物で終わらせることはありません。
ティムが使っていたタイムトラベルを通じて映しだされた日常をヒントに、ありふれた日常や瞬間を愛おしく感じるように刺激を受けるはずです。
毎日、どのように時間を使っていますか?
例えば、お見合やデートにおいて貴重な時間を一緒に過ごしていると想えば、言葉や態度も変わってきます。初対面だからこそ、知らないわからないのは当然だからと思いやる気持ちがうまれるのではないでしょうか。
ゆっくりと食事をしながら打ち解け合い、語り合って、楽しく有意義な時間を過ごしてください。