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7話  雨からのプロローグ

ども。栗林です。

梅雨の真っ只中ですが、今年はどうしたのでしょう?
外は熱中症になってしまうほどの暑さだなんて、まさに異常気象。

子供の頃は、あじさいの葉に隠れていたカタツムリをずっと見ていたり、
水溜りの中を長靴でパシャパシャと踊りはしゃいだりしていました。

今では雨が降ると「洋服が、靴が、書類が濡れる。
傘を持つが面倒だ」等大人の言い訳を作り『雨の恵』を
忘れてしまっていたのかもしれません。

 

今回は、雨にまつわるお話。

天気予報で
「今日は午後から雨が降りますので、折りたたみ傘を持って行ってください」と
ラジオから流れてきたので
「荷物になるけれど仕方ない!」とバックに詰めこみ外出。

移動は地下鉄を利用していたので雨が降る気配を感じず、
気がつくと乗り込んで来る人の手には濡れている傘。
最寄駅に到着し、長い地下鉄の階段を上った先に光が見えた瞬間、
天気予報は見事的中しつつも、折りたたみ傘を広げるまでの時間(数秒)が
憂うつに感じられました。

心の中で「この雨、やんでくれないかな」と数分天を眺め、
祈ったけれど「今日は雨です!」と言われているような感じがしたので、
渋々折りたたみ傘をバックから取り出した瞬間
「どうぞ、これ使ってください」とビニール傘を差し出された。

呆然…

すぐ我に返り
「いえいえ。今日は1日中雨のようですし、お持ちになられたほうが」
と言いながら、私は片手に折りたたみ傘を握り締めています。

「これから使いませんし、宿泊しているホテルも近いですから」

とサラッと言われ出張で都内に来ていたと思われるビジネスマンは、
スーッと傘を手渡し
「お名前は…」と聞く間もなく
「ありがとうございます」の言葉を伝えたら
微笑ながら軽快なステップで改札に向かわれました。

身についていらっしゃるんでしょうね。

自分に出来ることで、困っている人を見かけたら手を差し伸べようとすること。

私も足早に午後の会議に出席し快く終わることができたのは、
温かい気持ちに包まれた今回の出来事があったからでしょう。

『温かい気持ち』は私にしかわからないことですが
「これから出会う人に素敵な想いを様々な形で伝達していきたい!」
と常に願い、行動していた私に『実践』という形で見せていただいたのかな
とも感じます。

とても礼儀正しいお方(風格からして中間管理職といった感じでしょうか。)
でしたので、誰にもかまわずに声をかけるナンパやキャッチまがいの
行為とは思えません。

滅多に遭遇しない出来事だけに一瞬戸惑いましたけれど
素直に『ありがとう』。

全く知らない人と接することは今の時代、
不安要素が沢山ありますから躊躇して当然。

でも、何も判断できかねない子供とは違う。
石橋を叩いて渡ることは、賢い生き方だと思います。

しかし、石橋を叩いて渡っているようでも自分で叩き割って
渡れなくなってしまっている人も少なくありません。
(自分で確認したくてワザと叩き割ることもあるでしょうが、
その行為は自分自身で修復方法等を考えているはず。)

渡れなくなっている時、
かわりの橋を持ってきている人がいることに気がつきもせず、
何食わぬ顔で追い返してしまう。

 

もったえない話だと思いません?

『プライド』という”壁”は時に必要でもありますが、
誰もが訪ねてこれるように”扉を作っておくこと”も忘れないように…

相手が困っている時にサッとてを差し伸べられる余裕。
心の余裕は思いがけない時に出てきます。

 

日頃から『心の積み重ね』は大切。

 

雨が降らなかったら出会わなかったでしょう紳士から、
素敵なことを教えていただきましたので、
ちょっとコラムに書かせていただきました。

あなたに幸せのおっそわけ。

 

ではまた。




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