職業重視のかた向け婚活推薦図書「心臓外科医の覚悟」
ルックスや一瞬で恋に落ちてしまうような高ぶる感情からの恋愛は、言葉には出さなくても「このような人がいい」との願望から選ぶこともあるでしょう。しかし、「結婚の条件」になると計算高いイメージがつきますが、良いか悪いかは別として願望を言語化したことです。
インターネット婚活をされている方と同様に結婚相談所からの見合い恋愛結婚では、最初に目にするのは写真とプロフィールになります。趣味が合う人がいいと感じながらも年齢、年収、職業、家族構成等トータル的にみているのだと思います。
中には結婚の条件として「○○の仕事をしている人」と職業を限定している人は、どのような婚活をしているのでしょうか？
ネット婚活ではプロフィールを閲覧したり、リアル婚活では職種限定パーティーの参加をされていることと思います。これまでの出会いとは違い、第三者が介入し様々な職種の方が登録されている結婚相談所も選択肢の一つです。身元が確実で結婚を意識した出会いとわかることから、結婚相談所で婚活をしている人もいますが、結局のところどのような「出会いかた」の形ではなく「出会い」を意識して婚活場を選ぶことです。
条件提示ができる結婚相談所ですが、希望されているかたと結婚ができるかというと、相手にも気持ちがあります。
自らの断り、相手からの断りがあるのが結婚相談所という意識を持って婚活をしていけば、自分の軸がぶれないものなのか、それとも相手の条件を高望みしすぎていたのかがわかることは、相手がいてはじめてわかる感覚です。
携帯画面やパソコン画面で相手のプロフィールを眺めているだけではわかりません。会って確かめるのは相手だけではなく、自分の気持ちも確かめる場面が得られると思いながらお見合いやデートをしてみましょう。これまでの出会いからでは決して出会わない人と出会えることを、ワクワクして活動することが結婚相談所の婚活で実を結ぶます。
では、仕事環境等は多少なりとも知ることはしているのでしょうか？
イメージだけで職種を捉えるのではなく、もう少し掘り下げてみることができる一冊です。
心臓外科医の覚悟 角川ＳＳＣ新書 医師という職業を生きる (角川SSC新書)
著者、山本晋氏の学生時から心臓外科医となり、現在に至るまでが綴られています。
専門用語もでてきますが、注釈もあるので何となくでも感じられるのではないでしょうか。日本人の三大死因（癌、心臓病、脳卒中）の一つでもある心臓の手術は、どのようなことが行われるのかも参考になります。
一般の方からすれば、外科医の教育・トレーニングとは、手術の練習をイメージされると思う。実際、それも大きな要素ではある。また、私のところに来る医師たちですら、そのように考えている。しかし、手術を行う上で最も重要なことは、第一章でもふれたが、手や指先を使って心臓や血管を切ったり縫ったりする技術ではないということ。これを若い外科医に教えることがいちばん大切であり、難しい。若い医師はとかく手技に走りたがる。たくさん手術をすることが、手術がうまくなる秘訣と考えている。特に手術の経験の少ない者ほどこの傾向は強い。
第三章 よい手術を生み、それを伝える
「手術の練習をする前にやるべきことがある」より
医療機関にお勤めの方は日常だと思いますが、病気や怪我などをした時にしか行かない場の内情など知る由もありません。大学病院等の常勤医と非常勤の勤務医とクリニックの開業医、入院施設があるないと違いもあり、当直などの勤務形態も様々です。
入院をしたことがあったり家族が入院をしている人は、病院という場所をイメージだけではなく医師、看護師等の仕事を目の当たりにします。
医療現場が一般企業と比較して特徴的なのは、まったく異なる複数の職種が同じ目的に向かって作業をしている点である。学生教育も卒後研修もまったく異なるフィールドで受けてきた異業種が、おなじフロアーで、同じ患者を相手に医療を行っているのである。当然、育ちが違う人間であるから、話さなければわからない。話をすることによって初めて、相互理解が生まれるのである。
第四章 時代遅れで結構
「現場に足を運ばなければ真実はわからない」より
留守がちなので家をしっかり守ってくれるような、笑顔溢れるパートナーを望んでいる人がいます。素直さ等のあなたに惹かれていることもあります。しかし、職種についての理解を相手は意識していないとしても、同業種ならまだしも理解していたほうが円満です。
「何で帰りが遅いの？」「また泊まりなの？」と毎回言われてしまうようでは、家に帰りたくなくなります。同等なレベルで話ができるようなコミュニケーションを、意識することではありません。
多少なりとも「理解力」が、あなたの見方を幅広くしてくれるのではないかと思います。
