103話  今日、最後の日としたら

ども。栗林です。

セミナーでは、講師の方がこのように問う場面があります。

 

今日が人生最後の日だとしたら何をしますか?

さらに続きます。

 

誰に会いますか?

何を伝えたいですか?

 

映画「いつか眠りにつく前に」

いつか眠りにつく前に

 

映画宣伝マンのようなコラムになっていますね。(笑)
少しでもあなたのイマジネーションにアクセスできたらと思いながら、お届けいたします。

この映画は「死」がテーマです。
死の床から、これまでの人生を回想しながら静かに進む母の物語が軸になっています。

他人の人生の全てを知ることはできないけれど、
死を目の前にしている母を見守りながら、
これまでに聞いたことのない戯言を切っ掛けに母の過去を知りたいと思い、
次女は恋人との結婚に踏み切れずこれまで不安な人生を
これからの輝かしい人生と感じられるような意識が…。

長女は子供の頃の寂しさや、子を抱える母の心情を母親になった今だから…
というストーリー。
この続きは、劇場でどうぞ。

 

他人の「過去」も、自分の「過去」も変えることはできません。
知らなければそれでよかったことや、知ったことで苦しんでしまうこともあると思います。

とても奥深い作品だと私は感じながら、暗闇でかなりの涙を流していました。

 

さて、死を意識して生きることは、生きている「今」という場面を知る、
考える上で深みを与えます。

これは死を急ぐ意味ではなくて
「生き抜いた最後の時に、どんなことを思いだすのだろう」
そんな問いかけです。

これまでのコラムで、積み重ねてきたことでできる人生の年輪、
内面が外見にも反映される生き様について触れていましたが、
この映画を見ていたときに側面を感じました。

 

人生は日々の「積み重ね」でもあるけれど「展開」しながら進んでいる

 

本をめくるようにドンドン話が進むような時もありますが、
どのような場面でも波のようなバイオリズムが発生しています。

保留というか、立ち止まってしまったように感じていることがあったとしても、
その間は自分以外の場面では「時」は展開(進んでいる)されているんですよね。

また、物語(自分史)のラストは書き終えていませんから、
今からでもいくらでも書き加えることができると思います。

 

今からでも、いくらでも。

 

この言葉を見て拒否反応というか
「どうせ、この歳だし」とか「いまさら」と思った(展開させた)人も
少なくないかもしれません。

その流れを見ていくと、展開ボタンを押す前に必ず選択している
(意識はないでしょうが)のがわかると思います。

 

すでに身についている思考、言葉があること。

それが、本当に心から願っていたことなのか、新しい場面を受け入れることは
今のリズムを崩すことになるわけで、この安定した中で過ごしていたいのか、
どうなのか。

気持ちだけでなく、これまでの培った思考も自分に問うことが必要なのかもしれません。

 

では、少し映画の話に戻りましょう。

最期に付き添いの看護師のはからいもあって、疎遠になっていた友人がお見舞いに。
その友人は、結婚式に歌ってくれた歌をとても大事に心の支えとして生きていたと告げ、
互いに今だから話せること。

いや、今だから話しておきたいことなのでしょう。

 

ありがとう

思いを乗せながら伝える感謝の言葉を、出し惜しみせずに言えていますか?

 

会おうと思えば会える距離だとしても、互いに時間を創りだそうとしながらも、
身軽に動けない環境であったりします。

「じゃ、また明日!」

笑顔でわかれたことがあっても、今回は事情が違うと感じるこの季節。
もしかしたら10年後先なのか、いつなのか、それとも最後なのかは正直、わかりません。 

 

メールや電話などのツールはありますが、会った時の全身から感じられる雰囲気。

ツールからいくらか感じられることがあったとしても、互いに顔を会わせることは
ツール以上にダイレクトに、そして全身全霊に響くものがあると思います。

どのような場面においても旅立つ時に、最高の握手を交わしていけるような出会い、
互いの思いや言葉をわかちあっていきたい。

涙もろい私としては今、嬉し涙といいますか、感激、感涙です。

 

前回のコラムでサプライズ大作戦をしていると書きましたが、
育児、仕事、介護など様々な立場にある友人達と、
今月結婚する友人へサプライズ計画をしています。

結婚式についての価値観も様々ですし、友人一同が集まるには
難しい状況がありました。

集まる以外に、どんな方法があるのだろう?

今、出来ることはどんなことなのだろう?

と大きなことを細分化させることで、小さなことの中から切り口を見つけ出す、
楽しさの中でサプライズをうみだします。

これは、アナログさがあるサプライズなので、洗濯をしながら空を眺めている時、
仕事の合間にコーヒーブレイクをしている時、子供のお迎えをしている時等、
場所は違っても各人がフッと思い出しているような気がしています。

今生の別れではないけれど、別離というより分離のような、そんな気持ちです。

 

今、この瞬間は二度とない。

本日、最後と思ったら私は彼女にどんな言葉をかけるのだろうか。。。

 

「ありがとう」

 

笑顔でガッチリと握手を交わしてこようと思います。

今度会うときには、新しい家族と共にあるあなたと出会える喜びと、
これまで以上に幸せであるようにと願い、感謝を込めて。

 

ではまた。




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