106話  30’s Style物語 ~ひとつのドラマ~

私はここでキーボードを叩き、原稿を書き上げ
30’s Style事務局様(以下、事務局)へポチっと送信。

その作業は変わらなかったのですが
当初、結婚相談所という仕事を伝えようとしていたけれど、
年を追うごとに気持ちは変わって、
見ていた角度が変わってきたり、
コラムは結果的に私という成りに繋がっていました。

事務局がアップして、サイトの恋愛カテゴリ内にあるコラムにアクセスし、
人々が目に触れるという流れの中。

 

一つのドラマがここにあります。

 

私は、パソコンの向こう側にいるあなたのことについて、
読んだ後にどんな感情を抱き、何を考えているのかはわかりません。

これは一方通行な思いなんだと感じています。

共感をしてもらおうとか、同情してもらおうとか、
そんな気持ちはなくて「伝えたい思い」。

とりわけ、結婚相談所からをテーマにしているので
大きなお節介な話だと思われたかもしれませんが
「もう、この辺で」と言われるまで書いてみよう、続けていこう。

ただ、それだけでした。

 

そんなある日。

読者の方から「結婚をしたいと思うので少しお話を…」と、
文体から誠実さが伝わる内容のメールをいただきました。

お電話で結婚についての意識を伺いながら、ホテルのラウンジでの初対面は
毎回ワクワクです。

「これまでも恋愛してきたけれど、結婚を考えたお付き合いをしていきたいので、
結婚相談所での活動も視野に入れて考えていたんです」とのことですが、
この考えに到達するまでには様々な思いがあったとお察しします。

コラムを読んでいただいたご縁から私へアクセスしてみようと思ったことは、
かなりの勇気が必要だったでしょうし。

それは、インターネットの世界を飛び越えて、
顔を見ながらコーヒーを飲み、談笑しているリアルな世界へと移り変わりますから、
環境も変わることになりますから。

 

さあ、ここから本気の始動です。

頭の中にあったシュミレーションは、体験していくことで変容されていくけれど、
これまで経験したことがないことばっかりで
余計に、何がなんだかわからなくなることもあるでしょう。

 

結婚したい?

仕事はどうしたい?

どこに向かおうとしているの?

 

「とても辛くて、抜け出したくて、どうしようもなくて。」
受話器の向こう側で涙を流している声から、心の叫びが聞えてきます。

お見合いをした時も、しっくりこなくてお断りをしたり、
「この度はご縁がなかったということで」とお断りもあったり。

相手が変わらないし、思い通りにいかないから等の感情じゃなくて
自分自身に苛立って、もどかしくって、憤りの八つあたり。

 

でも、人にあたった後にはより強く、必ず自分に戻ってくることはわかっています。

私も、あなたも。

 

熱くなっている時は、ゆっくりと呼吸ができるような状態になれるうよう
身体の調子を整え、心の調子も整えることは、同情じゃなく辛さを分かち合う。

その気持ちを受け止める決意は、いつもしています。

ただ、相手が変わらないとの相手批判まじりな感情には、
あなたの熱い怒りと同じようなものを、あなたに投げかけることもしています。

 

愛する形を、あなたが自身で変える要素があるからです。

 

互いの気持ちを面に出し合うには、コミットできる相手でないと難しい。

その場で話を丸く治めようとかしてもまた浮上しますし、
ぐるぐるスパイラルを作り出す要因にもなります。

だから私も、本気で本音で語ることをしてきました。

 

これまでの独身時間配分から二人の時間へ。

お金に対する価値、家族のこと、二人で住んで生活するという結婚生活が
目の前にリアルとして見え始めたとき、
これまでの頭には「結婚について何を考えていたんだろう」と
自分自身の思と不安感が、突然押し寄せてきました。

カラーな風景からモノクロの風景に変わってしまったような、そんな気分ですから、
これまで楽しくデート秘話を話してくれた柔らかな声ではなく、
緊迫しているような雰囲気を漂わせています。

 

励ますよりも、まずは落ち着いて話をしましたが、
数日後のメールに

「正直な気持ちを綴らせていただきました。返信は不要ですのでお気遣いなく。」

何度となく自分に問いながら一つ一つ、
らせん状の階段を上がってきた姿を見てきました。
今は、より深い場所で、もがくというよりも、自分と対話していると思い、
少し見守ることに。

私は、いつも寄り添っているわけではありません。

たまに出すぎちゃうこともありますが、
寄り添いすぎは依存心を作ることになりかねませんので、
ギリギリのボーダーラインを各人に合わせて設けています。

 

その答えが、これからのあなたに揺るぎない力であり宝。

答えの中にある意味を知ったことは、一生ものの知恵。

 

ここであなたの力を信じ待つ時間が1ヶ月とかではなく、
数日の間で決めてくると思っていました。

私とのリアルな出会いから、本気で自分自身と対話してこれまで以上の深みと、
何年という月日ではなくて短時間かもしれないけれど、
ものすごい心の奥にある深みを感じているのは、誰でもなくあなた自身です。

 

数日後。

「お電話してもいいですか?」

「決めてきたんだ。どんな答えであっても私はそれを受け止めて、 
あなたの次へ繋げるようにする」

そんな思いで、夜に電話をいただきました。

「、、、、で、何ていったんですか?」

まぬけな質問をしています。
一瞬、何が起こっているのか把握できていないような。

ん?もしかして…?

「はい。お受けいたしました。なのでそのご報告を…と♪」

 

誰かが決めだした時、ミエナイチカラとして、周囲に伝達するのでしょうか。

ちょうど、30’s代表の森さんが第2子のご懐妊のご連絡(おめでとうございます!)を
いただいて、サイトリニューアル前にお届けたい原稿を書き出していた時に、
ハッピーなご婚約話。

泣きました。
感動の波がどどどっと押し寄せて、感涙です。
人生の門出と、素晴らしい瞬間に立ち会えたことに、今度は私が電話口で泣きました。

 

「本当に、本当に。。よかったね。」

「お世話になりました。でも、これからも宜しくお願いしますね。」

「こちらこそ本当にありがとう。
是非是非、これからも宜しくです。
じゃまたあらためて事務手続きは後ほど」

電話をきった後でも、涙がとまりません。
私の中にあった葛藤や様々な思いがドバッと溢れてきました。

 

それは、再び目を落とした森さんからのメール。

「マジメで、自分に厳しくて、頑張りやさんの栗林さんに、
私がお手伝いできたことは何もなかったと思いますが、
これからも末永く応援させてくださいね。」

「ずっと見守っていてくれていたんだ」と思ったら、
やっぱり一人で何かをしているのではなく、応援してくれたり、
遠くからでも見守ってくれたり、心が折れそうになったときに、必ず誰かがいた。

一人で膝を抱えていると思った時でさえ
「目に見える隣には誰もいない」じゃなくて、
誰かの思いが寄り添ってくれていたんです。

 

やっぱり、一人ではない。

 

そして、これでもかと身体から涙が絞りだせないぐらい、
流した嬉し涙をお風呂の中で号泣しました。

誰も見ていないから、ワンワン子供のように泣きました。

 

全ての人、こと、もの。

全てに感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとう。。。

 

本当にありがとう。




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