婚活疲れに陥らない心得本「大局観」

将棋のルールを簡易にした駒が可愛らしくて将棋に馴染みのない子供から、夫婦やカップルのコミュニケーションツールとして大人にも人気のある「どうぶつしょうぎ」です。
iPhone、iPod touch、iPad仕様もありますが、子供の小さな手に入るぐらいの大きさの駒からは、木の温もりを感じます。

娘さんからどうぶつしょうぎを教えてもらった将棋棋士の羽生善治氏ですが、奥様との出会いは雑誌の対談をきっかけに交際、出会って8ヶ月でプロポーズをされ電撃結婚をされました。ここぞという時の王手「決断力」と「大局観」でしょう。

著者の棋士25年と満40歳のまとめとして記された「大局観 自分と闘って負けない心」です。

将棋の解説ではなく、将棋という場面を通じて描かれていることから読みやすいです。
女性は手にしないジャンルかもしれませんが、普段目にしないところにヒントが隠されていることがあります。婚活中で出会いや、交際が上手くいかないと思っている人におすすめです。

大局観について、羽生氏の思いが綴られています。

若い頃は危機意識もなく、何も考えずに冒険ができた。
当時の方が当然ながら勢いがある。
でも、若い頃の勢いを取り戻そうと考えるより、現在、四十歳の自分ができることをやる方が、健全だと考えるようになった。
今は経験を積んだ「大局観」でさまざまなアプローチできるようにと思う。これから六十歳、七十歳になっても伸びる能力はまだまだあると思っている。
「大局観」とは一般には馴染みがない言葉だが、「大局をみて考える」などの表現ではよく使われる。「木を見て森を見ず」という格言があるが、これは「部分だけしか見ず、全体を見ていない」という意味でその反対の意味が「大局観である。」

「はじめに」より

確かに、若さには勢いがあります。
結婚に勢いは必要と言われますが、勢いが「結婚を意識する強さ」になり、年齢を重ねるがゆえに勢いが弱くなるのではなく、今の落ち着きさから結婚観を思い直し次の2人の人生へと歩まれるステップを整えている最中だと言えるのではないでしょうか。

内容を婚活にあてはめて一つ、ご紹介します。

「負けるには理由がある」

スポーツの試合などでもよく使われる「次につなげる敗北」という言葉には、敗北によって受けたダメージを次に残さないという意味合いもある。ずるずると引きずってしまっては、次の機会を活かすことは難しい。
また、負けた原因を探ることによって、問題点や弱点、修正点などが鮮明になるということもある。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の言葉どおり、負けには必然性があるのだから、何かを改善しなければならないはずだ。

第三章「負けること」より

ここで言う負けるとは、婚活で「断られる」に値します。
「駄目だったから次に行こう」と場数を踏むようなスタンスもありですが、次の機会に活かすことをしているかどうかが鍵です。

悩みは、感情的になって目の前のことから避けたい思いです。
問題はプロセスにおいての障害です。情報を検証、分析をして課題へと導きます。

考えてもどうしようもないことは自分以外のことです。相手を自分の思い通りすることは難しく「悩んでいる力」を「活かせる力」へシフトさせたほうが、あなたのパワーをより活かせるのではないでしょうか。

問題の中に課題を見つけると「この癖は直すように気にかけて、今度は○○をやってみよう」と、今回の出来事を次回へ活かす道筋から、一歩を踏み出す場面を自らが創りだせるようになります。

パーティーに何度か行ったけれどいい人がいないと思っている人は、「また同じか」と全てのパーティーを同じ目線で感じていませんか?
出会っている人や雰囲気はこれまでとは違うはずですが、気持ちからマンネリ化しています。

「話がつまらない」「仕草がちょっと」「服装がいまいち」等、相手についての感想は言えますが「あの時、私はどのような立ち居振る舞いをしていたのか」等の自分への考察がすっぽり抜け落ちています。
「相手が悪く、私は正しいと」思う感覚、プライドが高く自負が強すぎるようでは、考察してみようと思うところまでに至りません。このプロセスが、婚活では大切になります。

経験を重ねることで、多数掲げている結婚への条件をシンプルにさせ、「結婚で何を大切にしたいと思っているのか」を浮き彫りにするセルフコーチングをしてみましょう。

問題の解決法は、男女に違いがあります。

男性は、一人で考えようとする傾向があります。

婚活においては、決意した思いが空回りしているようでは持った得ない話です。
この際、結婚を本当に願っているのなら余計なプライドは捨て去って、結婚相談所のカウンセラーや第三者に「このようにしたいと思います」と伝えてみてください。
誰かに話したことから、より深みのある決意になる可能性や、別な視点から再考ができるようであれば、ステップアップした次へ駒を進めたくなる思いを行動へ移していきましょう。

女性は、話をしながら心の整理をする傾向があります。

最初は落ち込んでいたり怒りが心を覆ってしまっても、冷静さを取り戻すことをしていきます。しかし、思い込みが強い女性はアドバイスとして伝えられていることでも、自分を否定されていると感じるようです。取り越し苦労やそれこそ思い込み過ぎから、婚活疲れを引き起こす要因となります。温かく包み込んでいても、あなたが苛々と怒りの刃物でズブズブと穴を開けていては心を痛めることでしょう。
書き出して整理をする方法もありますが、お見合いや交際のプロセスを見守っている結婚相談所のカウンセラーと話をしてみてください。

誰かから答えを貰うものではなく人や本を通じて、あなたからうまれた思いが原動力です。
あなたの婚活を応援します。




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