モヤモヤした人におすすめしたい「伊藤Pのモヤモヤ仕事術」

30代、40代となるとばまた違いますが、COBS ONLINEの20代の本音ランキング「合コンしてみたい芸能系の職業ランキング」から男性は憧れが強く、女性は楽しい合コン、憧れのスポーツ選手とといった感じです。

華やかに見える職業、憧れの職業。異業種の交流があれば他の職業について現場の声を聞くことがあります。しかし、社内や同業種と限定された人との交流が主なら、隣の芝生が青くみえるような他の環境を羨ましいと思う人も少なくありません。

マスコミ系はタレントや好きなアーティストと会えるなど、面白く楽しい仕事のイメージを持っている人が多いですが、実はどのような仕事にも通じるような地道さがあります。
中堅サラリーマンの現場の思いをはじめ、学生時から就職、AD、現在に至るまで綴った「伊藤Pのモヤモヤ仕事術 (集英社新書)」。

伊藤Pのモヤモヤ仕事術 (集英社新書)

著者、伊藤隆行氏はテレビ東京のプロデューサー。テレビ東京で放送している「モヤモヤさまぁ~ず2」好きの人にはたまらない一冊です。

テレビ業界でも、業界人さながらのような人もいれば、まじめに取組んでいる人もいますし、華やかだと見える部分はごく一部。伊藤Pはあまり面には出さないタイプのようですが、難なくこなしているように見えても試行錯誤、紆余曲折を繰り返しながら自分を鍛え磨きあげていく姿からは暑苦しさではなく、爽やかな熱い人だと思います。

私事ですが以前、テレビ制作現場に足を踏み入れたことがあります。やはり雰囲気はNHKをはじめ民放各社のカラーによって全く違い、テレビ東京は個人的にマイナーというより独特なマニアック感。個人的に好きな現場でした。

どんなことでも相手と向き合って何か言った瞬間、嫌われる可能性は数%発生するんです。それなら正直に言える方がいい。どうせ「あいつ嫌い」と言われるなら、「ちょっと嫌い」も「殺したいほど嫌い」もおなじ嫌いじゃないか・・・・・と思うんです。
 でも、相手に踏み込んだらいいこともあるんです。番組が面白くなったり、組織が向上したり、人が成長するのは、あいつのことを応援してあげようよ、と誰かが誰かに踏み込んで力を貸した時ですから。スタッフに限らずタレントでも、嫌われる覚悟でものが言える関係は、本当のパートナーになれる可能性を秘めています。

第四章 サラリーマンとしての仕事術「テクニック編」より

婚活でも同じことが言えます。
初対面維持のまま、数回のデートをしていても進展はしません。似たようなケースを続けていれば「何を考えているのかわからない」と断りのパターンになります。意思表示がない。しかし、押しすぎると引かれてしまうと言っても、プッシュの加減がわからず自分本位のアプローチになっているようでは、続くものも続きません。

  • 自分がリードをしたい
  • 一緒に話しながら歩みたい
  • リードより、サポート役が合っている

様々なタイプがあります。
相手に合わせることは、無理にあなたが好みのタイプを演じることではありません。自分のタイプと好むタイプだけではなく、相手はどのようなタイプを望んでいるのかを知ろうすることです。

互いに寄り添う意思が「引かれる」より「惹かれる」間柄に発展させるには、どこかで相手に踏み込むことになり、自分の気持ちにも踏み込みことにもなります。

踏み込むことを怖れていては、出会いはあっても世間話程度で当たり障りのない関係で終わってしまうのです。話すタイミングやケースバイケースはありますが「こんなことを言ったら失礼かしら」「結婚するかわからないし、そこまで話さなくてもいいかな」との思いを抱き続けるよりは、一度捨て去ってみましょう。
ワクワクした楽しい雰囲気はデートには大切ですが見合いからの出会いならなおさら、結婚を意識しているからこそ、あなたが聞きたいこと、話したいことがあるはずです。話す前に結論を出す人がいますが、一通りの話をした後に結論を出しても遅くはありません。

「うまくいかない」「あいつは卑怯だ」という思いをぐずぐず抱えてバットを振らないヤツより、打席に立って空振りしているヤツの方がよっぽどカッコいい。

第四章 サラリーマンとしての仕事術「テクニック編」より

結婚相談所で婚活をしている人は、一歩も二歩も結婚に近い場ですが、生易しい場所ではなく、きれいごとではなくてある意味生々しい場所です。だから、より結婚が具体的に描くことができます。
見栄や体裁、プライドからの条件か、本当に譲れない条件だったのかを、自ら検証し軌道修正できることは、気づかざるを得ない体験に勝るものはありません。どんな場面でも体験という「宝」を得ているのだと思います。手にした宝を活かした婚活をしているかどうか。是非、活かしてた活動を心掛けてください。

「おわりに」は伊藤Pの奥様の文章です。

家庭で仕事を切り離すことができないのも器用じゃないからで、昔は何とかしてほしいと思っていたんですが、この人には改善できないと今はあきらめています。直してほしい部分も、今は無くなりました。というか無くしました。
今はこの人を選んだのだからしょうがない、と思っています。
出会って十八年。主人を漢字一文字で表すならこの文字でしょうか。
主人にその経緯を話したことはありませんが、息子の名前にも使っているんです。

「おわりに」より

家庭と職場では違う伊藤Pの姿が目に浮かびます。
奥様がどのような部分を尊敬されて、伊藤Pを労い支えていらっしゃるのでしょう。伊藤P家の夫婦の形です。

似ている者同士の形もあれば、違うもの同士の凹凸があって一つの形もあり、夫婦形はカップルの数だけ存在します。
見合いも、交際も躊躇している時間は焦りではなく、将来への不安なのだと思います。
不安を抱え込むよりか、一歩踏み込んだ気持ちを届けることで、新しい形を創りだしていけるかどうかのきっかけからはじまることがあるのではないでしょうか。相手からの出方を見ているだけではなく、あなたから投げかけてもいいのです。

「わからない」のままのモヤモヤ感は心の霧は晴れる気配はありません。「わからない」と思えることを一つ一つを丁寧に紐解きながら感情や課題が浮き彫りして、「悩み」の区分へとバージョンアップできて、はじめて次の行動へ移っていきます。

肩の力を入れすぎず抜きすぎず、フラットな感覚でフラッと街歩きをしてみるような気持ちでデートも楽しんでみてはいかがでしょうか。

著書から、テレビ東京では番組企画書は誰でも提出できるようです。伊藤Pも様々な企画書を出しては上司からボツをたくさんいただいたとか。仕事の話にたとえれば、デートは企画書のようなものです。プレゼン資料のようにガッチリと組みすぎると柔軟性が乏しくなります。

プロポーズを演出をしたい人はプレゼンのようにアウトラインを固めるとしても、デートではゆるやかな心の余裕でハプニングをチャンスに変える力にしよう。




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